フィッティングをすることでパフォーマンスは上がるのか?

フィッティングのメリットとして「カラダの痛み・不快感を改善する」ということについて、過去の記事で書いたことがあります。

【本当はどうなの?】ロードバイクのフィッティングって受ける意味あるの?

2017.05.22

 

世の中には「パフォーマンスの向上」ということを掲げているフィッティングもあります。自身もフィッティングをしていますが、シマノのバイクフィッティングを使用する中で、パフォーマンス向上に対する意見があったので、少し記事にしたいと思います。

 

 

フィッティングをすればパフォーマンスが向上するのか?

 

 

まず、パフォーマンスの向上を打ち出しているフィッティングが、何を表しているのかはわかりませんが、私自身のフィッティングにてパフォーマンスが向上しているかどうかを確信する指標として、同じ出力・ケイデンスで1分間漕いでもらった時の「ペダリング効率」と「主観的に楽になったか」を、ポジションを変える前と後で確認します(主観的な意見は、プラセボ効果をいれれなくないので、なるべくペダリング効率/実数値で考えます)。

 

自身がシマノのバイクフィッティングを各クライアントにした結果、パフォーマンスの変化を主観的にまとめてみると…なんと、フィッティングするとペダリング効率は40%ぐらいの人が下がりました(ちなみに、ペダリング効率が上がった人は30%、変わらなかった人は30%という感じです)。

 

そんなことを言うと、「おい、伊藤さんのフィッティングやべぇよ!」「良くなるどころか悪くなってるじゃねぇか!」ということを言われるかもしれませんが、自分の中ではフィッティングした直後ではペダリング効率が下がるのは当たり前に起こりえると考えています。

 

理由としては、よくセミナーにも参加させていただいている河森直紀S&Cコーチのこちらのブログに似たような考え方があるからです。

 

元のポジションと同じようなペダリングを、新しいポジションで行えば効率が悪くなることが考えられます。なぜかといえば各関節(股・膝・足など)の関節角度が変わってくることと、その動きに適正な柔軟性と筋力ではない可能性があるため、若干のズレが生じるからだと考えられます。

 

反対に、ここで効率が良くなる方の場合は、元のポジションでのペダリングが新しいポジションで必要とされているペダリングに近かったから、または、新しいポジションに最適な筋力と柔軟性を兼ね備えていた、ということが考えられます(変わらなかった人はなんとも言えません)。

 

さて、ペダリング効率が下がったままにしておくわけにはいかないので、もちろん新しいポジションでもペダリング効率が良くなるようにしないといけません。そのために、現在の筋力や柔軟性に最適なポジションを探す方も多いと思うのですが、個人的にはシマノのフィッティングマシンが導いてくれた理想のポジションに合わせてペダリング効率が良くなるように、カラダの動きを修正します。

 

それを修正するためには、ペダリングアナライズで表示されるペダリングのベクトルや入力タイミングに合わせて、クライアントがこのように動いているからここの筋肉を使っているのだろう、という推測と照らし合わせて、そのクライアントに必要なエクササイズやセルフコンディショニングをレクチャーしたり、入力タイミングを合わせるためのドリルを実施していただいたりします。

 

結論だけをいえば、ただフィッティングをするとパフォーマンスが下がる、または変わらないというケースもありますが、フィッティング後に動きの修正するために上記のような何かしらのアプローチを加えたら、ペダリング効率は元のポジションよりも向上します(もちろん、アプローチがクライアントに合っていない場合は何も変わりません)。

 

 

結局、フィッティングする意味ないのでは?

 

 

つまり、上記のことを考慮した上でフィッティングをしないと、残念ながらパフォーマンスが向上するどころか低下するおそれもあります。

 

そうなると「フィッティング機材で算出された各ポジションは間違っているじゃないか」とか「やる意味なんてないじゃないか」と思われるかもしれませんが、算出されたポジション後のペダリングの軌道や動きを見て、各個人に必要なエクササイズやセルフコンディショニングやドリルなどを実施したら、フィッティング前よりもペダリングの効率が上がったので、やるのも手かなと思います。

 

それを覗いたとしても、基本的には人体とロードバイクのデータを照らし合わせて、レベル別にバイオメカニクス上もっとも効率のよく自転車を漕ぐことができるポジションを出しているので、カラダ的に悪くなることはないので、やはり「カラダの痛みや不快感をどうにかしたい」という人には向いていると思います。

 

ただ、パフォーマンスをあげたい、ということを考えるとなると、ちょっとした知識を有するフィッターに見てもらえると面白いかなと思います。と、色々と書きましたが、シマノのバイクフィッティングを使用しての感想ですけれどね。

 

また、フィッティング時にお伝えした内容(エクササイズやセルフコンディショニングなど)も、即時的なものではあるので、それらを継続して筋力や柔軟性といったフィットネスレベルを向上させないと本当の効果を得られないと考えたりもしていないので、フィッティングの効果を最大限出すためには、持久力向上とは違うフィットネスレベルの向上を同時に進めていかなければいけないな、と思いました。

 

何かあれば、フィッティングやトレーニングの依頼をお待ちしております。笑

あとがき

 

この記事を書いたら、Peaks Coaching Group Japanの南部コーチが同じことを題材にしてブログを書いていました(記事はこちら)。南部コーチも書かれているのですが、フィットネスレベルとスキルレベルの向上は、なるべくイコールでできることが好ましいなぁ、と感じる今日この頃。

 

特に、オフシーズンが始まる今日この頃…皆さんは競技練習以外にパフォーマンスを上げるためのトレーニング、何をしていますか?

トレーニングに興味のある方へ

  「自分の場合はどうしたらいいの?」 「自分のトレーニングは合っているのか?」 など、トレーニングに関することで興味を持っていただけたり、お悩みがあれば、当方が運営するスタジオやオンラインにて個別指導をさせていただきます。 興味がある方は、こちらからお問い合わせください。