よく「レース中(またはトレーニング中)に脚がパンパンになって動かないんです」という話を聞きます。
そのような症状に陥りやすい状態として、大体のサイクリストやトライアスリートの場合は5分〜1分間ものあいだ、全力で動き続けるような運動を反復したときではないのか?と考えつつ、先日Twitterにこのような投稿をしました。
L5-6(Vo2max-Anaerobic Capacity)でトレーニングを実施する際に乳酸が溜まりやすい人は、運動前にクエン酸を摂取すると乳酸の処理能力を向上してくれるので指定強度でトレーニングが遂行しやすくなる可能性がありますよ。運動前に梅干し入りのおにぎりはいかが?
— 伊藤透 Toru Ito (@toruito16) June 12, 2017
良く「足に乳酸が溜まった」という状態を「疲労した」と同じように捉えられる方が多いのですが、乳酸はエネルギー源であり、厳密に言えば疲労物質ではありません(これについては、後日詳しく述べようと思いますが、簡単にいえば乳酸をエネルギーへと変換しようと代謝する過程に発生する別の物質が疲労物質)。ですが、乳酸を早く処理することができれば、その疲労物質も溜まりにくく、疲労を感じにくくなります。
実験結果によれば、自転車エルゴメーターによる短時間の運動時において、クエン酸を摂取したグループの運動パフォーマンス改善が見られたり、クエン酸摂取2時間後に運動負荷を実施した場合、クエン酸を摂取したグループの運動パフォーマンス改善が見られたようです。
ということで、疲労を感じにくくするためには運動中にクエン酸を摂取することも、運動中の疲労を回復させることも可能ですが、運動前からクエン酸を摂取することで、疲労を感じにくくするという予防をすることもできるため、運動前からこまめに摂取することをオススメします。
Vo2max-Anaerobic Capacity(L5-6)でインターバルトレーニングをおこなう前に「梅干し入りのおにぎり」とかいかがですか?

また、トレーニング中にはこのようなものを食べることは難しいので、補給ドリンクとしてこのようなものもあります。
水に溶かして飲むタイプですが、運動開始前のウォーミングアップからこまめに飲んであげることで、Vo2max-Anaerobic Capactiy領域のトレーニングを実施する際、ターゲットとしている運動強度で反復した際の足が動かなくなる感覚を遅らせたり、休息時の疲労も多少楽に感じるようになると思いますので、是非ともお試しください。
ちなみに、クエン酸はカルシウムなどのミネラル類の吸収を促進してくれるため、一緒にマグネシウムなども摂取することで「足がつる」といった現象も軽減できるでしょうし、ビタミンCなどと一緒に摂取するとより疲労回復や免疫力向上も望めます。
トレーニング後にもクエン酸は有効であるので、疲労を抜いたりコンディションを整えるためにも「はちみつレモン」がオススメですよ。
ちなみに名古屋工業大学の臨床試験結果では「運動後のレモン果汁とグルコース混合液摂取によるヒト血中乳酸の減少の促進」が見られたそうな。ということで、疲労を抜くことを考えるならばはちみつレモンがオススメです! pic.twitter.com/RJuexdTr5d
— 伊藤透 Toru Ito (@toruito16) June 12, 2017
皆さんも、自分に合う方法を探すためにも、いろいろと試してみてくださいね。